2024年6月9日にRIZIN.47が行われます。その注目カードである、クレベル・コイケ VS フアン・アーチュレッタの試合展開予想を両者の特徴を交えながら書きたいと思います。
クレベル・コイケ選手の特徴
クレベル・コイケ選手は第3代KSWフェザー級チャンピオンで、2020年RIZIN参戦後も6連勝し、RIZIN第3代フェザー級チャンピオンに輝いています。特筆すべきはその対戦相手と試合決定率です。カイル・アグォン選手、摩嶋一整選手、朝倉未来選手、佐々木憂流迦選手、萩原京平選手、牛久絢太郎選手に全て一本勝ちを収めています。BONSAI柔術に所属し、その柔術を駆使し一本勝ちを量産しています。特に最近はスクランブルの展開の中でチョークをセットするテクニックには目を見張るものがあります。また、ムエタイタイプの打撃も独創的で、過去の対戦相手も打撃が見えにくかったという感想を残す人もいます。テイクダウンされても下から極めることができるため思い切った打撃ができ、対戦相手にとっては脅威となっていると思われます。
フアン・アーチュレッタ選手の特徴
フアン・アーチュレッタ選手は第7代Bellatorバンタム級王者で、2022年の年末にRIZINに参戦し、キム・スーチョル選手、井上直樹選手、扇久保博正選手といったバンタム級トップレベルの選手に勝利し、バンタム級チャンピオンにも輝いています。アーチュレッタ選手のファイトスタイルは、圧倒的なレスリング力を生かしたグラウンドコントロールで試合を支配します。また差し手争いで敗れたとしても、次の展開に向け体勢を巧みに変化させ、優位なポジションを確保します。打撃は、相手を追いかけるように前傾姿勢になりながらパンチを放つのが特徴的で、意外に伸びてくる打撃のためか、多くの対戦相手が被弾してしまいます。その打撃が当たらなくてもそのまま組みの展開に移行できるので、対戦相手として非常に厄介です。
試合展開予想
両者が対戦するとどうなるか、まずスタンドの展開では、クレベル選手がリーチを生かした距離設定で徐々に優位に進めることが考えられます。アーチュレッタ選手は左右にステップを踏んでクレベル選手の打撃をいなしながら、タックルのタイミングを伺う展開となり、打撃のうち終わりなどを狙ってタックルに入り、テイクダウンを狙ってくるでしょう。クレベル選手は体勢が大きく流れていなければ、得意の首投げを仕掛けると思われます。しかし、北米の猛者達と鎬を削ってきたアーチュレッタ選手ですから、たとえ投げられたとしてもその後は優位なポジションを維持してくるでしょう。一方でクレベル選手は試合決定率が示すように、極めの力は群を抜いたものがありますので、ポジション争いの中でチョークをセットできるか、そこが見どころになってくると思われます。
まとめ
勝敗を分けるポイントは、グラウンドの展開になった際に、流れの中でチョークをセットすることが得意なクレベル選手が優勢となるのか、流れの中で強靭なフィジカルを生かして優位な体勢を維持することが得意なアーチュレッタ選手が優勢となるのかだと思います。特に初めてのグラウンドの展開で本対戦の流れが生まれてくるでしょう。この試合の勝者がベルトへの挑戦権を得るでしょうから、目が離せない試合になりそうですね。